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育児休業を取得して 総務部  堀田 光昭

2023年7月に第二子が出生したことに伴い、7月31日から約二ヶ月間、育児休業(以降「育休」という)を取得させて頂きました。当初、私のなかに育児は妻に任せるという考えがあったのか、取得するつもりはありませんでした。

取得前は職場(総務部)の上司や部下に対し、迷惑・負担がかかるのではないか?また、立場が役職者でもあり周囲からの反応も気がかりになる等、様々な葛藤がありました。
しかし、「総務部の役職者であるからこそ取得して欲しい。」との妻のたっての希望により家庭での話し合いの末、考えを改め職場に申し入れ、取得に至りました。

実際に育児に取り組んで、想像以上の大変さがわかりました。ミルクの準備、おむつ替え、沐浴、夜泣き、寝かし付けてもすぐ起きて泣く、など様々あり一日があっという間に終わりました。
また、育休を取得するからには少しでも妻の負担を減らす為、料理を中心に家事に打ち込みました。食べるのはあっという間ですが、献立を考え料理の仕込み(準備)をするのは時間がかかるもので、料理の大変さを感じたと同時に、毎晩の食卓に料理が並ぶというありがたみを感じました。

普段より家庭で過ごす時間が長くなることで、時にはちょっとした口論になることもありましたが、その時には新生児の可愛い笑顔に癒されることで、感情的になることを抑え、お互いに支え合うことができました。

しかし、三歳の長男にいたっては赤ちゃんを迎えたことによる環境変化への揺れる思いや行動が現れました。自分への愛情不足(自分の存在を脅かされる危機感を感じることによるもの)という思い込みから、かんしゃくが増える、すぐに泣く、赤ちゃんをいじめる、泣かせるなどのいわゆる「赤ちゃん返り」です。理由はただ一つ、「かまって欲しい。こっちを向いて欲しい。」との自己主張の現れです。その為、長男にも寄り添うことを心掛け、妻が新生児をあやしている時は、私が長男とスキンシップを図る。など夫婦で工夫して取り組みました。すると長男も新生児を可愛がってくれるなど段々と、お兄ちゃんの自覚が芽生えてきました。

育休を通して様々なことを感じ学びましたが、なかでも大きく感じた「感謝の気持ち」が三つあります。

一つ目は社長をはじめとする職場の上司や部下に対する感謝の気持ちです。職場での理解、自分の休業期間中、業務代行を担って頂いたからこそ二ヶ月もの間、育児に専念することができました。目上の方と話す機会がありましたが、「時代の先端を行くとても良い会社だね。」とお褒めの言葉も頂きました。

二つ目は両親に対する感謝の気持ちです。育児の大変さが分かり、これまでの自分も新生児の時から両親が慈しみ、手塩にかけて育ててくれたことを思うと、改めて両親への感謝の気持ちが溢れました。これからも感謝の気持ちを忘れず、親孝行をしていきます。

三つ目は家族に対する感謝の気持ちです。
育休を取得するきっかけになったのは、やはり家族の為です。「夫婦二人で子供を育てる」というチーム意識を高め、育児に取り組むことで、より夫婦の絆が深まったと同時に、家族の絆も深まったと思います。

育児は思い通りにならないことの連続でしたが、自分のなかでは育児=育自(自らを育てる)と言い聞かせ、貴重な経験と捉え、積極的に取り組むことができました。改めて家庭あっての自分、家族がいるからこそ仕事も頑張れる。ということを再認識しました。

また、仕事が無ければ家族も養えません。
今後はワークライフバランス(仕事と生活の調和)を心掛け、仕事と家庭の両立を目指して努力し、会社に貢献していきます。

全国的に男性の育休取得率(2022年)は約17%と低率であり、政府は2025年までの目標を50%。目標までは大きな開きがありますが、2030年までには85%に引き上げるとしています。昔では考えられなかったことが、変革の時代を迎えつつあります。

最後になりますが育休を取得しようか、お悩みの男性社員の方、「取得しづらい雰囲気で、どうせ無理だ。」と諦めないで下さい。
ありがたいことに社長も育児休業に対して、前向きなお考えで「育児休業制度をぜひ活用してほしい。」と日頃からおっしゃっています。
人生のなかで滅多に経験できるものではない育児休業を通して、改めて感謝の気持ちを学んだ私の経験からもぜひ前向きに考え、行動に移して頂きたいと思います。

堀田 光昭